研究課題
基盤研究(C)
妊娠高血圧腎症(PE)は、将来慢性腎臓病(CKD)の発症リスクが高いことが報告されている。PE妊婦で妊娠中に増量した尿中蛋白排泄は、産後速やかに減量、消失し、一時的には病状は改善するが、妊娠中および産後の腎障害の病態についてはほとんど報告がなく、詳細は不明である。一方、CKD患者における腎障害の病態は、腎糸球体の内皮細胞、基底膜、内皮上層グリコカリックス、上皮ポドサイトおよび尿細管障害の存在が明らかにされている。本研究では、PE妊婦において腎障害を検討し、妊娠中と産後蛋白尿排泄機序とその推移につき検証することにより腎障害の病態を明らかにするとともに、将来のCKD発症リスクにつき予測する。