研究課題
基盤研究(C)
顎顔面口腔領域の手術や外傷による重度の骨格筋損傷は、創傷治癒過程で十分な筋再生修復が得られず、瘢痕形成により摂食、嚥下、構音等の運動機能を障害することがしばしば問題となる。申請者らは、オステオポンチン由来の7アミノ酸配列であるSVVYGLR (SVペプチド)が骨格筋前駆細胞の遊走、分化を促進し、損傷部に直接投与することで局所の線維化を抑制し、骨格筋の再生修復と機能回復を促進することを明らかとしてきた。本研究では、SVペプチドの抗体を新たに精製し、局所投与後の組織内代謝動態を明らかにするとともに、骨格筋再生修復促進作用の詳細な機序の解明、ならびに臨床応用にあたり最も効果的な投与条件を検証する。