| 研究課題/領域番号 |
24K13388
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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| 研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
和田 泰三 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 連携准教授 (90378646)
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| 研究分担者 |
石本 恭子 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (50634945)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2027年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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| キーワード | 鎮静 / エンドオブライフ・ケア / アドバンス・ケア・プランニング / 終末期ケア / 高齢者 / 老人ホーム / 在宅医療 / エンドオブライフケア / 胃瘻 |
| 研究開始時の研究の概要 |
高齢者死亡数は増加の一途をたどり、終末期ケアの質向上が喫緊の課題となっている。高齢者の50-60%が老衰期に点滴や経管栄養の導入を希望していないことが明らかとなった。また、施設における縦断研究において直接死因は「老衰」が最多であったが、終末期に事前指示書記載通り経口摂取のみで看取られたものは約半数であった。本研究では、老衰や認知症末期の「人工的水分・栄養補給」に加えて、治療抵抗性の苦痛があるときの「深い鎮静」について高齢者自身がどのような価値観をもっているかに着目し、終末期ケアの意思決定プロセスとその実態を解明する。
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| 研究実績の概要 |
エンドオブライフ・ケアにおいて、強い苦痛があり通常の薬剤で対応できない場合、持続的な深い鎮静が行われることがある。しかし、深い鎮静には標準的な投与法がなく、どのような状況で実施すべきかに関する国内での学術的議論も十分ではない。さらに、治療抵抗性の苦痛がある際に本人の価値観が不明な場合、医療者が実施の妥当性について判断に迷うことが多い。2024年度は、京都市の老人ホーム入所高齢者(N=147、平均年齢88.2歳)と、イスラエルの老人ホーム入所高齢者(N=147、平均年齢85.2歳)を対象に質問紙調査を実施した。「深く眠ってもいいから、できるだけ痛みをとってほしい」と答えたのは、日本で30.6%、イスラエルで20.4%。「会話ができる状態でいてほしい」は日本で27.9%、イスラエルで32.0%。一方、「わからない」と答えた人が最も多く、日本で41.5%、イスラエルで47.6%だった。次に、都市部で在宅診療を受けている日本人高齢者(N=109)を対象に、深い鎮静により数日単位で生命予後が短くなる可能性を含めた上で、人生の最終段階における医療選択に関する意向を調査した。「深く眠ってもいいから痛みをしっかりとってほしい。そのためには数日いのちが短くなってもよい」と答えたのが43.1%で最多。「そのときの医師や家族の判断にまかせる」が28.4%、「少し痛みが残っても会話できる状態を保ちたい」が22.0%だった。鎮静に対する高齢者の価値観は多様だが、通院困難のため在宅医療が導入された段階では、数日単位の生命予後延長よりも苦痛緩和を重視する傾向が示された。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
京都市およびイスラエルの有料老人ホームに入居している高齢者を対象とした質問紙調査において、深い鎮静に関する価値観を評価することができた。また、在宅医療の現場では、アドバンス・ケア・プランニングのプロセスの中で、生命予後への影響も含めたより具体的な鎮静の状況について説明し、患者本人の価値観を明らかにすることで、ベースライン評価を実施することができた。
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| 今後の研究の推進方策 |
深い鎮静に関する価値観について、京都市の有料老人ホームと土佐町地域在住高齢者を対象とした質問紙調査を実施する。また、在宅医療対象者においては、カルテレビューによりエンドオブライフ・ケアのなかで人工的水分・栄養方法や鎮静の実施の実態をあきらかにする。
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