研究課題
基盤研究(C)
近年の救命救急医療の進歩に伴い敗血症の生存率は向上してきた.一方で自宅退院を目指すうえで筋萎縮および歩行機能の障害が社会復帰を阻害する要因となっている.特に,敗血症に伴う全身の炎症が骨格筋の代謝および微小循環に与える影響はほとんど理解されていない.本研究では敗血症に対する理学療法の基礎研究として,敗血症モデルラットを作成し,電気刺激による骨格筋収縮時の毛細血管血流および酸素勾配を正常ラットと比較することで,敗血症の骨格筋の病態解明に取り組む.敗血症モデルラットの筋収縮時の酸素動態を明らかにすることで,今後は筋機能低下の予防を目指した敗血症の急性期管理の発展につながると期待される.