研究課題
基盤研究(C)
ドイツのスポーツにおいては、男女平等が目標とされながらも、女性スポーツ選手には美しい身体を表象する役割(美をアピールする宣伝広告)と同時に、男性の性的欲望を刺激しないこと(胸が強調される背泳の禁止)が求められてきた。この「男性のイメージにならってつくられた平等」がどのようにして市民運動のテーマになり、どのようにして平等や多様性の一部を実現させてきたのか、それらを明らかにすることで、スポーツにはジェンダー・イメージと異性愛規範を再生産するような制約性と同時に、多様な人々を連帯させることによってジェンダー平等や性の多様性の実現に寄与しうる可能性があることを明示できるのである。