研究課題
基盤研究(C)
水素分子(H2)には抗酸化・抗炎症効果による疾患改善効果・予防効果があることが知られており、既に各地の施設で臨床試験を開始しているが、その作用機序は未解明である。我々は培養細胞にH2含有ガスを1時間曝露するだけで脂質構成・代謝・エンドソームのサイズや輸送が変化することを報告した。更に、細胞が10分間、H2に曝されるだけで脂質ラフトが近接集合し、H2存在下において脂質の拡散速度が速くなることを見出した。本研究では細胞がH2に曝されることによって起こる脂質ラフトや脂質拡散の変化が抗酸化・抗炎症効果につながり、疾患改善効果・予防効果につながると仮定し、その分子メカニズムについて明らかにする。