研究課題
基盤研究(C)
カンピロバクターは世界的に流行している食中毒の原因菌であり、ヒト腸管における感染機構は不明な点が多く残されている。カンピロバクターは他の腸管病原性細菌に比べ100-1000倍高い感染性を示すことが知られているが、実験動物では齧歯類に特有の腸内細菌叢が腸管定着を抑制するため感染機構を研究することは難しかった。カンピロバクターはアミノ酸に嗜好性を示す特徴的な代謝を持つことから、ヒト腸内では共生細菌が織り成す腸管環境が病原性制御に影響すると予想される。本研究ではヒト腸内細菌叢を構成する共生細菌と、カンピロバクターの代謝産物を介したクロストークから病態形成機構を紐解くことを目的に研究を行う。