研究課題
基盤研究(C)
亜鉛は必須微量元素の一つであり、欠乏すると免疫異常を起こす。本研究の目的は未だ十分に解明されていない亜鉛の免疫に影響を与える分子メカニズムを解明することである。化学物質を用いてマウスに大腸がんを誘導する実験で、亜鉛摂取量の多いマウスはがん発生頻度が減少することを示している。さらに、亜鉛を負荷投与したマウスにおける脾臓中の免疫担当細胞の機能を解析した結果、グランザイムBの転写量が増加していることが判明した。グランザイムBは免疫担当細胞のキラー活性に重要な役割を果たす分子であることから、本研究では、亜鉛がキラー活性及びがん発生頻度低下にどのように関わっているか詳細な作用機序の解明を目指す。