研究課題
基盤研究(C)
皮下脂肪と内臓脂肪とでは、細胞の性質や全身代謝へ及ぼす影響に違いがある。これらを区別して検討することは、栄養・代謝疾患の病態解明と治療法の開発に不可欠である。本研究では、「胎生期の発生過程」を模倣することにより、未分化ヒトiPS細胞から、壁側中胚葉を経由して皮下脂肪へ、臓側中胚葉を経由して内臓脂肪へ、分化を誘導する。更に、各種生理活性シグナルのプロファイルを反映させることで、部位別に異なる「脂肪組織内環境」を再現し、遺伝子発現と機能性を備えた皮下・内臓脂肪細胞を完成させる。得られた細胞は、栄養・代謝疾患の病態解明と治療開発用のモデル細胞として活用する。