研究課題
基盤研究(C)
Elovl6は炭素数 (C)12-16の飽和・一価不飽和脂肪酸を基質とし、C18の脂肪酸への伸長に重要な酵素である。脳におけるElovl6の欠損は、脳重量の増加、学習・恐怖記憶の障害が認められることや、神経新生の低下、樹状突起スパイン形態の異常を呈することを見出しており、脂質多様性の制御が、脳構成細胞の機能、さらにはそれらの相互作用に影響し、高次脳機能を制御している可能性が示唆される。本研究では、Elovl6による脂質多様性の制御が高次脳機能を制御するという新規機序を解明し、増加の一途をたどるアルツハイマー病やパーキンソン病のような神経変性疾患の新規予防法・治療法の基盤を確立することを目指す。