| 研究課題/領域番号 |
24K14809
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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| 研究機関 | 福山大学 |
研究代表者 |
松岡 浩史 福山大学, 薬学部, 准教授 (00527533)
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| 研究分担者 |
道原 明宏 福山大学, 薬学部, 教授 (10309635)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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| キーワード | 核内受容体 / 動脈硬化 / コレステロール / ポリフェノール / フラボノイド / リガンド |
| 研究開始時の研究の概要 |
動脈硬化の薬物治療において、脂質降下薬が臨床現場で応用されている。しかし、これら薬剤は脂質降下作用により予防には効果的であるが、すでに蓄積された脂質を除去する効果は不十分なため、新たな治療薬の開発が必要である。本研究では、動脈硬化抑制に関わるRORα核内受容体の標的遺伝子群を効果的に活性化する新たな作動性リガンドを探索するために、レポーターアッセイ、遺伝子発現解析、細胞内蓄積脂質の除去効果解析、トランスクリプトーム解析等により評価する。それらを通じて、動脈硬化治療を目指した創薬シーズの開発を目的としており、動脈硬化の原因となる組織中の蓄積脂質を除去する新たな治療戦略の基盤構築が期待できる。
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| 研究実績の概要 |
動脈硬化の薬物治療において、スタチン、フィブラートなどの脂質降下薬が臨床現場で応用されている。これら薬剤は脂質降下作用を有し予防には効果的であるが、すでに蓄積された脂質を除去する効果は十分でないため、新たな治療薬の開発が必要である。以前、我々は動脈硬化抑制に作用するRORα核内受容体について、その標的遺伝子の同定に成功し、既知のRORαアゴニストにより活性化に成功した。 本研究では、RORα核内受容体の支配下にある制御系をより効果的に活性化できる新たな作動性リガンドを探索し、動脈硬化治療を目指した創薬シーズの開発を目的とする。それにより、動脈硬化の原因となる組織中の蓄積脂質を除去できる創薬基盤の構築を目指す。RORα作動性リガンドは、以下の方法により絞り込む。 1.RORα作動性のあるリガンドを選出するために、RORα活性化により応答する分泌型レポーターアッセイによりRORα作動性を測定する。 2.RORα標的遺伝子の発現誘導性のあるリガンドを選出するために、リアルタイムPCR法により標的遺伝子の発現量を測定する。 3.RORα作動性リガンドによる蓄積脂質の除去効果を評価するために、上記の1. 2.で選出したRORα作動性リガンドについて、マクロファージ細胞内の蓄積脂質の除去効果をオイルレッド法および質量分析法により測定する。 4.RORα作動性リガンドの網羅的発現変動を指標として薬理効果を評価するために、上記の1. 2.で選出したRORα作動性リガンドについて、その処理細胞を用いてRNA-seq法によるトランスクリプトーム解析を行う。さらに、その発現変動遺伝子について、動脈硬化モデルを用いてRORαリガンドによる発現への影響を評価する。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の成果として、以下の結果を得た。 1.RORα作動性リガンドの候補選定は、①プロテインデータバンクのRORαおよびそのサブタイプRORγのリガンド結合部位の結晶構造を用いたin silicoドッキング検索法により選出した化合物に加えて、②既知の合成リガンドをリードとした化合物や、③抗動脈硬化作用が示されている天然成分由来の化合物(ノビレチン、レスベラトロール、ケルセチン等のフラボノイド類)を対象とした。 2.RORα作動性のあるリガンドを選出するために、HEK293細胞においてRORα活性化により応答する分泌型レポーターアッセイ系を構築した。さらに、その実験系を用いて、RORα作動性リガンドの候補を評価したところ、既知リガンドのノビレチンに加えて、いくつかのジメトキシフラボンにおいて、RORα作動性が検出された。 3.RORα標的遺伝子の発現誘導性のあるリガンドを選出するために、RORα作動性リガンド候補の処理細胞を用いてリアルタイムPCR法により標的遺伝子の発現量を測定した。結果、既知リガンドのノビレチンに加えて、いくつかのジメトキシフラボンにおいて、RORα標的遺伝子の発現誘導が観察された。
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| 今後の研究の推進方策 |
本研究では、RORα核内受容体の支配下にある制御系をより効果的に活性化できる新たな作動性リガンドを探索し、動脈硬化治療を目指した創薬シーズの開発を目的としている。 RORα核内受容体の作動性リガンドを探索するために、2024年度はRORα活性化により応答する分泌型レポーターアッセイ系を構築し、いくつかのリガンド候補を選出してきた。2025年度は、引き続いて、リガンド候補を選出するとともに、そのリガンドの細胞への影響について評価を進める。抗動脈硬化作用としてマクロファージ細胞内の蓄積脂質の除去効果や、抗炎症作用として炎症関連遺伝子の発現変動を評価する。また、効果的な作用が期待されるリガンドについては、トランククリプトーム解析やプロテオーム解析を行い、リガンドによる制御系の全容解明に取り組む。
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