研究課題
基盤研究(C)
うつ病の発症率は女性の方が男性よりも2倍近く高い。この性差の原因には、性ステロイドホルモンの関与が考えられている。例えば、閉経後うつ病、卵巣摘出後うつ病などエストロゲン欠乏によるうつ病が報告されている。さらに、女性は妊娠すると非妊娠時に比べ血中エストロゲン濃度が100倍以上に上昇し、出産後急速に低下する。女性特有のうつ病の場合、神経伝達物質のセロトニンの果たす役割は副次的であるか、全く関与していない可能性があり、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)などの標準的な抗うつ薬の効果は低い。本研究では、女性特有のうつ病モデルマウスを作製し、副作用の少ない効果的な新規抗うつ薬の開発を目的とする。