研究課題
基盤研究(C)
高次元データ解析の研究分野は進展しているもののまだまだ課題が山積みといえる。その1つが実際のデータの構造と理論上の仮定のミスマッチである。高次元データにおける検定で利用される検定統計量の多くは、母集団の分散共分散行列が弱スパイク構造を満たすとき、高次元枠組みの下で漸近正規性が成り立つ。一方で、実際のデータ分析ではこれらの構造を分散共分散行列に仮定するのは厳しい。本研究では、いくつかの解析的な方法を応用することで、分散共分散行列が弱スパイク構造を満足しない場合についても機能するような新たな近似検定法を提案しその理論的な妥当性を示す。