研究課題
基盤研究(C)
確率密度関数の集合を多様体と見なし、その上で統計的推論の構造を微分幾何学の方法により論じることから始まった情報幾何学は、これまで情報理論・最適化・機械学習などの関連諸分野にも影響を及ぼしながら発展してきたが、起源である統計学においては高次漸近理論など限られた成果はあるものの、あまり大きな進展は得られていない。しかしまだ、いくつもの重要な未解決問題が残っており、統計的推論の構造を幾何学の観点から理解し、発展させる可能性は十分にある。そこで本研究では、未解決である諸問題の解決を目指し、また解決すべき新たな問題の発掘なども行うことで、情報幾何学の統計科学における役割をさらに促進させることを目指す。