| 研究課題/領域番号 |
24K14938
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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| 研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
鎌田 十三郎 甲南大学, 知能情報学部, 教授 (20304131)
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| 研究分担者 |
新田 直也 甲南大学, 知能情報学部, 教授 (20346307)
Finnerty Patrick・Martin 神戸大学, システム情報学研究科, 助教 (50957628)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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| キーワード | エッジコンピューティング / 情報共有基盤 / 低遅延処理 |
| 研究開始時の研究の概要 |
低遅延アプリケーションを実現する技術として、各地のサーバを活用するエッジコンピューティングが現在注目されている。 クラウドコンピューティングのように広く利用されるためには、刻々と移動・変化するデータを考慮しつつ、容易にアプリケーションを作成でき、かつ頑強な情報共有基盤が必要である。 本研究では、(1)アプリケーション開発者が容易に様々なデータ配信ルールを定義できるような、見通しの良い分散データモデルと頑強なデータ配信システムを設計・実現し、加えて(2)実際のユーザの動きやその変動を考慮した低遅延エッジアプリケーション用の事前評価環境を構築する。
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| 研究実績の概要 |
低遅延アプリケーションを実現する技術として、各地のサーバを活用するエッジコンピューティングが現在注目されている。クラウドコンピューティングのように広く利用されるためには、刻々と移動・変化するデータを考慮しつつ、容易にアプリケーションを作成でき、かつ頑強な情報共有基盤が必要である。本研究では、低遅延エッジアプリケーションのためのルールベース即時情報処理・共有基盤確立すべく、以下の2方面から研究を進めている。 課題1:データの移動・連携を考慮した見通しのよい分散データモデルの策定 2024年度は、レコード間の関係の変化や配置サーバを変更の際のデータ配置上の問題について、従来のアプリケーション事例だけでなくセキュリティ機構の導入事例についての検討を通じて、開発者の意図を素直に表現できるようなモデルを検討した。例えば,セキュリティ機構を導入した場合、一時的にレコード間の関係やサーバ配置の関係が崩れるだけで、クライアントプログラムが動作しなくなるケースが見受けられる。レコード関係やオブジェクト配置を別々の操作として処理していると、この種の問題は起きやすいため、現在、複数レコードの配置関係をより直接的に表現できるデータモデルを策定中である。また、アプリケーション領域の拡充については、画像処理などに必要な blob サービス対応やコンテナ技術の導入に向けた議論も開始しており、国内研究会などで発表している。 課題2:ユーザの移動や負荷変動を考慮した評価環境の構築 Kubernetes を用いた評価環境の開発を進めており、エッジ間遅延導入に Chaos-Mesh を用いて amazon AWS 上での大規模評価が可能となった。当該環境上で、マルチキャリアを想定した車両移動シミュレータなどが可能であり、課題1で述べたセキュリティ機構に関する性能評価などを研究会発表する際に利用している。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
課題1:データの移動・連携を考慮した見通しのよい分散データモデルの策定(鎌田、新田) 2024 年度は、過去に開発したアプリケーションだけでなくアプリケーション領域を拡充しつつ、モデルに必要な要件の洗い出しをおこなった。現在、クラウドで利用可能なルールベースのセキュリティ機構を導入を進めているが、より注意深いデータ配置管理が必要となる。例えば、車両や道路区間のデータを分散管理する際に,車両データを現在の道路区間のデータと同一サーバに配置し、道路区間情報へのアクセスは当該区間にいる車両に限定したかったとする。車両が別の道路区間にを移動する際は、車両も必要に応じてサーバを移動する。その際、クライアントプログラムが道路区間の変更とサーバ移動を「ひとかたまり」の更新操作として指示すれば問題はないが、2つの更新操作を別々に発行するとセキュリティルールを守れずプログラムが動作しなくなる。レコード関係やオブジェクト配置を別々の操作として処理していると、この種の問題は起きやすいため、現在、複数レコードの配置関係をより直接的に表現できるデータモデルを策定中である。 また、アプリケーション領域の拡充については、画像処理などに必要な blob サービス対応やコンテナ技術の導入に向けた議論も開始しており、国内研究会などで発表している。 課題2:ユーザの移動や負荷変動を考慮した評価環境の構築(鎌田、Finnerty) エッジアプリケーションの評価環境については、2024 年度以前から Kubernetes を利用した環境を開発し、遅延導入ツールも開発してきた。2024年度は、amazon AWS などで利用できる別のコンテナエンジンに対応した Chaos-Mesh に移行し大規模評価を開始した。マルチキャリアを想定した車両移動シミュレータを準備しており、研究会発表などの評価にも利用している。
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| 今後の研究の推進方策 |
課題1:2025年度は、参照関係にあるレコード間のデータ配置関係について、ユーザの意図を素直に表現できるデータモデルの確定とその実装にむけた研究をすすめる。レコード間の参照について、「同一サーバに配置」「参照先レコードのキャッシュを保持」などの指定を導入し、加えて現在のキャッシュルールとの統合を図る。また、分散データストアへのアクセス側プログラムについても、従来の Web API を用いたアクセスから、データ配置情報をクライアントと共有するためのミドルウェア化、クライアントプログラムを一体開発するためのフレームワーク化、基本モデル上での形式的手法などについて検討し、2026年度のシステム実現を目指す。課題1については、甲南大学の鎌田および新田が担当する。 課題2:2025年度は、当初予定通り、負荷やネットワーク遅延変動を想定した評価環境拡充をおこなう。負荷変動については、シミュレータによっておこない、外乱によるネットワーク変動などについては、Chaos-Mesh などを用いて実験をおこなう予定である。また、負荷が均等でない場合のデータおよび計算の再配置については、2025 年度は既存の配置手法の有効性を検証しつつ、主に再配置可能なデータモデルの検討に注力し、2026 年度に自動最適化を含めた評価をおこう予定である。最適化手法自体の研究については本研究の対象外であり、既存の最適化手法などを利用する予定である。課題2のシステム実現および評価については、甲南大学の鎌田と神戸大の Finnerty が共同で実施する。
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