研究課題
基盤研究(C)
現在、福島イノベーション・コースト構想のもと、帰宅困難区域(特定復興再生拠点区域)内での居住や産業・研究の集積が進められている。一方、同地域の森林の大部分は依然手付かずであり、森林除染を望む市民の声は根強い。しかしながら、事故から12年以上が経過した現在では、樹冠やリター(落葉落枝)層に沈着した放射性セシウムの95%以上は土壌層に移行しており、これまでに実施されてきた落ち葉かき等の除染方法の効果は低い。そこで本研究では、森林間伐という、健全な人工林を維持するために不可欠な森林施業が土壌中の放射性セシウムの下方移行を促進させ、それが林内の空間線量率の低下を導くかどうかを実証する。