研究課題
基盤研究(C)
石油や重油流出事故の二次的被害として、天然魚の免疫攪乱と感染症の増加に伴う生態系への影響が懸念されている。哺乳類において、化学物質が芳香族炭化水素受容体(AhR)に結合し、炎症或いは抗炎症反応を司るヘルパーT細胞を誘導することが報告されている。石油・重油の毒性物質である多環芳香族炭化水素もこの受容体に結合するが、魚類ではAhRを介した免疫細胞の分化機構の存在は明らかではない。本研究では、魚類のAhRを介したヘルパーT細胞の分化機構の解明を目指す。さらに、環境汚染物質による免疫攪乱と、それに伴う感染症の感受性増加リスクの関連性を解き明かす。