研究課題
基盤研究(C)
ラオスでは1975年の社会主義革命後、多数の人が国外に脱出した。ラオス人民革命党は長年、在外ラオス人を「反動分子」とみなしていたが近年、彼/彼女らを国家建設に利用する方針へと転じた。そうした中、かつての「反動分子」であり、「内戦の記憶」を共有しない人たちをいかにして国民に再統合していくのかが課題となっている。現在、ラオスの国家建設において在外ラオス人の重要性が増しているといえるが、これまでラオス本国と在外ラオス人の関係を分析した研究はごくわずかである。本研究では、フランスに移住した在外ラオス人の言論活動に注目し、彼/彼女らがラオス本国とどのような関係をもってきたのか、歴史的に明らかにする。