研究課題
基盤研究(C)
本研究は、第一次大戦後、帝国日本の委任統治領となったマリアナ、パラオ、カロリン、マーシャル諸島からなる南洋群島を対象に、カトリック教会による帝国日本の宗教政策への対処を考察するものである。現地に派遣されたスペイン系宣教師と日本人聖職者の動向に注目し、帝国日本の領域内を動きつつ、ヨーロッパからアジアへ、そして人によっては南北アメリカへまで往還した彼らの移動実態の解明を行う。また、彼らの構築した人的ネットワークがもたらした状況を、文書から解読しつつ、データ化する。宗教を媒介とした人の移動を、グローバル・ヒストリーの文脈に位置づけたいと考える。