| 研究課題/領域番号 |
24K15588
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分80030:ジェンダー関連
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| 研究機関 | 京都芸術大学 |
研究代表者 |
小勝 禮子 京都芸術大学, 芸術学部, 非常勤講師 (80370865)
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| 研究分担者 |
吉良 智子 日本女子大学, 家政学部, 研究員 (40450796)
川浪 千鶴 京都芸術大学, 芸術学部, 非常勤講師 (30961669)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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| キーワード | アジア現代美術 / 女性美術家 / ジェンダー / ライフコース / 歴史 / 地域 / 境界 / 社会と美術 |
| 研究開始時の研究の概要 |
近現代アジア圏における美術をジェンダーの視点から捉え直すことを目的とする。アジア地域における女性の美術を、これまでの伝統的な男性中心の記述から解放し、女性を含めた新しい美術史を記述し直す。 女性の労働力率のM字カーブの問題で、女性美術家の場合は40歳代以降の伸びが他の職業ほど顕著に見られない。その理由を日本及びアジア各地の複数の女性美術家へのインタビューを通して個別の分析により跡付け、今後の次世代の女性美術家がより活躍しやすい社会環境を提言する。
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| 研究実績の概要 |
本研究の目的は、近現代アジア圏における美術をジェンダーの視点から捉え直すことである。アジア地域における女性の美術を、これまでの伝統的な男性中心の記述から解放し、女性を含めた新しい美術史を記述し直すことを目標とする。 歴史的考察としては、第二次世界大戦後のアジア諸国の独立をめぐる戦争や社会体制の変化の中で生まれた、社会や美術界の中の境界(マ-ジナル)に位置する女性美術家の美術活動を、各人のライフコースの中で、中高年まで継続できた作家へのインタビューから跡付ける。 初年度の実績としては、まず国内作家として松下誠子(1950年、函館生まれ)(データベース登録:https://asianw-art.com/matsushita-seiko/)のインタビューを実施し(2024年6月17日)、報告者が管理するウェブサイト「アジアの女性アーティスト:ジェンダー、歴史、境界」に公開した。https://asianw-art.com/interview/interview-with-matsushita-seiko/(2024年8月1日)。さらに現代美術家、三嶽伊紗(1956年、高地生まれ)(データベース登録:https://asianw-art.com/mitake-isa/)のインタビューを行い(2025年2月12日)、現在、公開に向けて編集中である。 本科研の新たな目標であるアジアの女性アーティストのインタビューとして、台湾在住の美術研究者、岩切澪の協力により、ウー・マーリー呉 瑪悧にオンラインでインタビューし(2024年11月19日)、年度をまたいだが、現在公開している。https://asianw-art.com/interview/interview-with-wu-mali/(2025年4月29日公開)。 その他、新たに塩崎由美子、寺内曜子、大坪美穂、新恵美佐子のデータを登録した。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
本科研の新たな目標であるアジア地域の女性アーティストのインタビューを実施できたのが大きな成果であった。当初予定していた作家が亡くなったため、新たな作家との交渉から始めなければならなかったが、台湾在住の美術評論、翻訳などで活動する岩切澪氏の全面的な協力により、フェミニスト・アートの先駆者で、現在は地域住民を巻き込んだソーシャリー・エンゲイジド・アートのプロジェクトを推進する第一人者でもあるウー・マーリー呉 瑪悧さんにインタビューすることができた。日本人の方も、60~70代の実績のある2人のアーティストにインタビューを行い、それぞれの個人的なライフストーリーを含めて、女性がアートを続けることができた環境や意思などについて伺い、公開した(1人は2025年6月公開予定)。 データベースへの登録も今年度は8人を新たに登録できた。 韓国国立現代美術館の「Connecting Bodies: Asian Women Artists」展の図録に戦後日本の前衛女性アーティストについて寄稿し、関連シンポジウム「Talking togather-Asian Women Artists」に招聘されて登壇し、同テーマで発表した。
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| 今後の研究の推進方策 |
2年目の2025年度も、引き続きアジアの女性アーティストのインタビューを進めていく予定である。今年は韓国のアーティストを予定し、韓国在住の日本人研究者の協力を得て、韓国語でのインタビューと日本語訳を行い、ウェブサイトに公開する予定である。https://asianw-art.com/interviews/ アジアの各国では実績がある女性アーティストでも、日本では言葉の問題でなかなかその作品やライフコースが紹介されていない作家が多い。本科研により、そうした作家を少しずつでも紹介していき、日本での作品発表機会にもつなげたい。 また日本人アーティストも、イギリスに留学してしばらく現地で活動したのち、帰国して制作を続ける作家と、九州に在住してずっと現地で活動を続ける作家の、異なる環境、社会での経験についてインタビューする予定である。 データベースの登録についても、引き続き、現在活躍中の作家の登録を進める予定だが、今年度より、すでに亡くなった近代の女性美術家についても、後世のために記録を残していく必要があると考え、物故作家の登録を開始する予定である。これについては、戦前から戦中期の女性画家研究の実績がある研究分担者、吉良智子氏に主に担当してもらう予定である。
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