研究課題
基盤研究(C)
重粒子線治療において、線量分布を測定する際、線エネルギー付与(LET)の増加に伴う線量計の感度低下がすべての線量計とって課題となる。2023年に、LETに依存しない特性を持ち、高感度で3次元線量分布を測定可能な線量計を開発した。この線量計は放射線誘起の化学反応を利用した線量計(蛍光ゲル線量計)であり、LET依存性を抑制するために、高LET領域で顕著な再結合反応により生じる生成物に対する感度を向上させる手法をとっている。本研究は、LET依存性を任意に制御する手法を発展させ、重粒子線治療計画に用いられる生物学的効果比(RBE)により近いLET特性を付与させた生物線量計の開発を目指す。