研究開始時の研究の概要 |
角度分解光電子分光(ARPES)測定を用いて、(A)局在性の強いf電子系物質で磁気秩序を示すUCu2Ge2、CeAl3, CeAu2Ge2等の物質群、及び(B) 磁気秩序と共存する超伝導を示すUCoGe, URhGe, CeRh1-xCoxIn5等の物質群に対する実験研究を推進する。前者(A)の物質群に対する実験からは、磁気秩序相内で準粒子が消失し、f電子が局在化するプロセスを解明し、遍歴・局在の2重性の本質に迫る。後者(B)の物質群への実験からは、遍歴・局在の2重性を持つf電子が形成するバンド構造・フェルミ面を実験的に導出し、クーパー対形成の起源となる準粒子励起を微視的レベルで解明する。
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