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西洋活版印刷術黎明期における活字鋳造技術の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24K15660
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分90020:図書館情報学および人文社会情報学関連
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

安形 麻理  慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (70433729)

研究期間 (年度) 2024-04-01 – 2028-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2027年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2026年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
キーワードグーテンベルク聖書 / インキュナブラ / 活字 / データセット / 書誌学 / デジタル・ヒューマニティーズ / 文字認識
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、西洋の活版印刷術黎明期における活字鋳造技術とその発展を明らかにすることである。15世紀半ばのグーテンベルクによる活版印刷術の発明は、印刷革命と呼ばれるほど大きな社会的影響をもたらしたが、未解明の部分も多い。なかでも基盤技術である活字鋳造に関しては、繰り返し使える一つの母型から多数の同一の活字が鋳造されたという定説に対し、最初期には一度しか使えない多数の母型が使われた可能性が議論されており、検証が必要である。本研究では、統計的分析やコンピュータを活用した複数の手法を用いて最初期の印刷物を分析し、活字鋳造技術の詳細と発展の様相の解明に取り組む。

研究実績の概要

初年度である2024年度は、西洋における活版印刷術黎明期の活字鋳造技術について分析するための手法を検討した。特に、金属製の母型を繰り返し使って多数の同一の活字が鋳造されたという定説に対し、最初期には一度しか使えない母型が多数用意されて使われた可能性が指摘されていることをふまえ、活字の画像認識を行い、文字ごとに切り分けた文字画像に基づく分析から、どのような母型が使用されたか推定することを中心的な課題とした。慶應義塾図書館が所蔵する1450年代のマインツで印刷されたグーテンベルク聖書の上巻および零葉(1455年頃)を中心に、現物を対象とする調査を行うとともに、デジタル画像を用いた複数の分析手法を比較した。その過程において、分析の基盤となるデータとして、グーテンベルク聖書の活字データセットを試作し、それについての学会発表を行った。データセットは、各文字の座標データ、トランスクリプションデータ、文字種ごとに分割した画像データという3種類のデータを含む。同じ活字でも印刷時にバリエーションが生じること、および、複数の母型が使用された可能性を考慮し、文字種の分類は必要最小限にとどめた。ただし、分類にあたり二つの方向性を定めた。一つはOCRのための文字認識の学習データとして使いやすいように各文字内では細分化しすぎないこと、他方では活字研究に資するべく、同じアルファベットであっても物理的に明確に異なる異形活字、合字、縮約語などの特殊文字はそれぞれ別の文字種とすることとした。データセットの公開方法を資料の所蔵館である慶應義塾図書館と相談しており、近日中に公開する予定である。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

西洋における活版印刷術黎明期の活字鋳造技術について分析するための手法を確立することを目指して研究を進めている。今年度は、研究協力者との連携のもとに、慶應義塾図書館が所蔵するグーテンベルク聖書の活字画像を一文字単位で認識、抽出し、それを対象に複数の手法を用いて文字の形状に関する分析を進めた。分析結果について国際学会で発表するための準備を進めている。また、この過程において、活字画像認識の学習データとなるグーテンベルク聖書の活字データセットを試作することができ、データセットの公開に向けての準備も進めている。

今後の研究の推進方策

グーテンベルク聖書を対象とした活字の画像認識およびそれを用いた分析の手法を、グーテンベルクの弟子およびそれ以外の最初期の印刷業者による印刷物に対しても適用し、必要に応じて手法の改善を行うことにより、分析手法に汎用性を持たせる。そのために、慶應義塾図書館以外の国内外の図書館が所蔵する資料に対象を広げる。また、研究協力者と協力し、試作したグーテンベルク聖書の活字セットを学習データとして再度用いることにより、画像認識の精度を高めることを計画している。

報告書

(1件)
  • 2024 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] グーテンベルク聖書の活字データセットの試作とその応用2024

    • 著者名/発表者名
      安形麻理, 安形輝
    • 雑誌名

      三田図書館・情報学会 2024年度研究大会発表論文集

      巻: - ページ: 1-4

    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] グーテンベルク聖書の活字データセットの試作とその応用2024

    • 著者名/発表者名
      安形麻理, 安形輝
    • 学会等名
      三田図書館・情報学会2024年度研究大会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] 慶應義塾大学大学院文学研究科におけるDH研究と教育の取り組み2024

    • 著者名/発表者名
      安形麻理, 永崎研宣
    • 学会等名
      仏教研究とデジタル・ヒューマニティーズ国際シンポジウム
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2024-04-05   更新日: 2025-12-26  

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