研究課題
基盤研究(C)
近年,生徒の長時間のスマートフォン(スマホ)使用が学習に与える影響が懸念されているが,この問題にスマホ特有の小さな画面でスクロールしながら閲覧することが関与する可能性を検証する.スクロールしながら画像を観察する時,画面からはみ出した部分を作業記憶上に保持し位置を更新し続ける必要がある.この認知的負荷が注意の低下や疲労をもたらし,学習を低下させるという仮説を心理実験により検証する.また,スクロール走査経路と学習成績の関係から,学習効果の高いスクロール走査経路を求める.本研究により,スクロール視の認知心理学的性質が明らかになり,認知的負担が少ない表示方式の提案につながることが期待される.