研究課題
基盤研究(C)
認知症では現状の薬物療法の効果は限定的で、一度進行した認知機能の回復は望めない。他方、脳のノルアドレナリン神経系を調整する薬剤治療が無気力や覚醒度の低下の他、全般的認知機能低下も改善することが示されるようになり、近年非侵襲的にノルアドレナリン神経系の機能調整ができる、耳介皮膚の電気刺激による迷走神経刺激法(taVNS)が開発された。本研究では①アルツハイマー病、レビー小体型認知症などの認知症でtaVNSが認知機能を改善させる効果があるか定量的に検証するとともに、②継続的な刺激により認知機能低下の進行が抑制できるか検証する。③さらに様々な生理指標の解析を通じて臨床効果の生理学的機序を解明する。