研究課題
若手研究
本研究は、黒人とアジア人の文化的交流や政治的連帯を扱うアフロ・アジア研究に、黒人とアジア人のあいだの人種的な対立・偏見・憎悪といった正反対の視点からアプローチする。核となる主張は、このアフロ・ アジアの敵対関係はアメリカ合衆国が戦争を介してアジア各地に植えつけてきたものであるということだ。時代的には第二次世界大戦から「テロとの戦争」までのいわゆる「長い冷戦」全期に、そして地理的には日本・沖縄・朝鮮・ベトナム・中東の5地域にわたり、いかにアメリカの戦争・軍事主義が「アフロ」 と「アジア」のあいだの人種的ヘイトを生み出し連帯の可能性を挫いてきたかを明らかにする。