研究課題
若手研究
1920年代頃に黒人文学・文化の興隆と民族覚醒を促した「ハーレム・ルネサンス」は、アフリカ系の文化思想形成を理解する上で重要であるが、「スポーツ」はその文脈から漏れ落ちてきた。そこで本研究は、アフリカ系社会における抵抗運動の思想的起源をハーレム・ルネサンス期の「スポーツ」やその記録群に見出すことにより、「ハーレム・ルネサンス」の再定義/再評価を試みる。①20世紀初頭の政治・社会的背景や黒人スポーツの歴史的調査を踏まえ、②「スポーツ」を題材にすることにより可能となる表現や設定といった側面から考察し、③「スポーツ」がアフリカ系作家にもたらした文学的想像力や思想的影響、政治的戦略を究明する。