研究課題
若手研究
形態論研究における主要な問いの1つに、屈折・派生・複合という3つの形態操作は互いに完全に独立しているのか、それとも境界は曖昧で完全には切り分けられない部分を持つのかというものがある。前置詞およびその関連要素(接頭辞、動詞不変化詞など)は、屈折・派生・複合のいずれの操作にも参入でき、屈折形ないし複雑語を作ることから、これらの要素が形態論上どのように分布しているのかという点に注目することで、各操作の機能や役割を横断的に明らかにすることが期待できる。本研究は、特に[比較]や[アスペクト]に関わる形態現象に焦点をあて、上記の問いに答えることで、英語形態論の内部構成に関する理解を一層深めることを目指す。