研究課題
若手研究
本研究は、明治後の宮中が、公家・武家の対立を回避して急変する外政・内政にどのように対応したかを通して、明治維新が急速かつ少数の犠牲者のもとで遂行された一要因を明らかにし、明治維新の本質を再解釈しようとするものである。明治後、宮中の要職に就いていた旧長州藩士杉孫七郎を中心に、宮中と中央政治の連携による文化面も含めた公家・武家の関係を明らかにすることを目的とする。明治後の宮中首脳部が、明治の急速な改革の中で、どのように中央政治と宮中の距離、公武の融合を図って近代宮中を創出したのかを通して、明治維新の遂行を考察する。