研究課題
若手研究
本研究は、エジプト古王国時代のシャフト墓における供物儀礼行為を解明するため、メイドゥーム遺跡の未盗掘シャフト墓の発掘調査を行い、とくにシャフト部に投げ入れられた供献土器(片)の出土コンテクスト・接合関係を精査していく。まず、シャフト部における土器片の垂直分布、平面分布を調査することで土器の廃棄単位を明らかにし、また土器片の接合関係を追うことで儀礼の手順を復元する。さらに、供献土器のセット関係も分析することで、当該期における供物儀礼の思想的背景を考察する。さいごに、他遺跡の発掘報告書等を用いて共通点・相違点を抽出し、古王国時代における食糧供物儀礼の変遷を考える。