研究課題
若手研究
土器の「静的な痕跡」から,失われた過去の土器製作者の「動的」な身体技法を復元することは非常に困難だが,土器製作の理解を飛躍的に深めるために不可欠である。この問題を克服する方法論の確立を目指し,基盤となる部分の把握に取り組んできた。本研究ではそれをさらに推進・発展させるべく,より高度な研究に着手する。1)民族考古学的土器資料と製作時のデジタル解析により,製作動作への理解を深め,2)土器の痕跡と動作の対応関係を詳細かつ定量的に把握し,過去の身体技法を解読する指標を明確化する。3)考古資料への応用も示し,身体技法研究を基礎とする新しい研究モデルを提示することで,土器理解の飛躍的向上を目指す。