研究課題
若手研究
本研究では、フランスの海外領土・仏領ポリネシアの先住民であるマオヒ人コミュニティが、宗主国・近隣の大国への経済的な依存を強いられるなか、一連の文化復興運動を通していかに独自の主権概念(sovereignty)を生成するのかを民族誌的なアプローチによって追究する。新植民地主義的な経済的制約の中で、具体的な個人や団体がいかに主権をローカルな文脈で捉え、実践しているのか。この問いに答え、主権概念の複数性、それらの交点、妥協点および衝突のあり方を明らかにするため、モオレア島においてフィールドワークを実施し、在地住民の世帯と先住民文化復興を促進する活動団体において、参与観察とインタビューを行う。