研究課題
若手研究
本研究は、「気功」における「治療効果」を、グローバル化およびオンライン化に着目しつつ、文化人類学的アプローチで明らかにすることである。具体的には、感覚や情動などの身体経験に関する先端的な理論的枠組みを援用し、日本と中国における気功実践を中心に、第一に、気功のグローバル化・ローカル化を促すことによって生じる感覚・情動的経験の多様性・普遍性を明らかにする。第二に、物理的な身体が存在しない仮想空間のマルチモーダル(多感覚的)な対話において、いかにして感覚・情動的経験が生起するかを解明する。これらのアプローチを通じて、そもそも「治療・治癒」とは何かという根本的な問いに答えることを目指す。