研究課題
若手研究
本研究は、著作者の意思を最大限に尊重し、制限も少ない著作者人格権と、著作物の利用者の行動の自由などの観点から数多くの制限を設けている著作権という、著作権法の中核をなす2種類の権利について、DXという時代的背景を念頭に置きながら、DX時代においてそれぞれの役割を堅持する意義を検討し、両権利の役割を混同しうる現在すでに起きている紛争や将来的に起こりうる紛争を想定し、知的財産諸法との比較はもとより、民法、個人情報保護法、比較法の視点も取り入れつつ、著作権法の解釈論または立法論にあたって採用すべきアプローチを論証し、もって著作者人格権と著作権の役割分担に関する理論の再構成を目指すものである。