研究課題
若手研究
本研究は、19世紀中葉の英国において頻繁に見られた政党間の派閥移動に注目し、それが近代二大政党制の成立にどのような影響を及ぼしたかを分析するものである。研究代表者は第三党勢力として13年間の長期自立を維持したピール派と、第三党としての自立期間が3年間と短かったカニング派・スタンリー派を比較しつつ、自立期間の長短が合流先政党に与えた影響を分析する。これを通じて、第三党勢力の自立がむしろ近代二大政党制の成立に寄与したという逆説を論証したい。