研究課題
若手研究
過去1~半世紀、世界各国の労働時間は大幅に短縮されてきた。こうした労働時間の短縮は、労働者サイドの労働時間短縮需要に応じたものと考えられているが、実際の労働時間短縮は市場メカニズムで自然に達成されたというより、何らかの「時短政策」を伴って実現している場合が多い。労働者が短い労働時間の職を望む状況の下で、なぜそれが市場で自然には供給されず、時短政策が必要なのだろうか。本研究では、この問いに答えるため、労働者間での労働時間の補完性(チームワーク)を考慮した労働時間決定のモデルを構築し、マクロレベルでの労働時間の動学を明らかにし、その示唆をマイクロデータで検証する。