| 研究課題/領域番号 |
24K16489
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| 研究種目 |
若手研究
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| 配分区分 | 基金 |
| 審査区分 |
小区分07100:会計学関連
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| 研究機関 | 広島経済大学 |
研究代表者 |
角 裕太 広島経済大学, 経営学部, 准教授 (00824351)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2028-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2027年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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| キーワード | 財務報告 / 地震 / 減価償却 / 営業報告書 / 戦前日本 / ガバナンス |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究は,大地震にみられる予見不可能なショックに対し,日本企業がどのように適応したのか,また,財務報告上での会計情報のディスクロージャーがどのように変化したのかについて焦点を当てる。具体的には,関東大震災(1923年),北丹後地震(1927年),および昭和三陸地震(1933年)等を対象に,当該地震の被害にあった企業の会計ディスクロージャー(例えば,減価償却)がどのように変化したのか,また,どのような要因がその実践に影響を与えたのかを明らかにする。
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| 研究実績の概要 |
本研究は,大地震にみられる予見不可能なショックに対して,戦前の日本企業がどのような会計行動をとったのか,また,企業による会計情報のディスクロージャーがどのように変化したのかについて明らかにすることを主目的としている。 本年度は,関東大震災が生じた1920年代における機械,電気機器,輸送用機器産業に属する企業を対象にそこで実践された減価償却行動について,その一部を明らかにするため,主として,当該産業に属する企業51社,547の営業報告書に関するパネルデータを構築するとともにその改善を図り,分析を進めた。 そこでは,当該パネルデータをもとに統計的分析を行い,以下のことを明らかにした。すなわち,該当企業群が,関東大震災を契機として,財務諸表上(営業報告書上)における減価償却費に関する項目の開示水準を低下させた(減価償却費の金額を減らす,または当該項目の開示を中止し,財務諸表におけるその重要性を低下させた)ことを示唆した。 また,減価償却費の開示,または減価償却費の金額が震災後に抑制された背景についても分析を進めた。そこでは,多くの企業が株主の期待に応えるため,利益水準を維持しようと,減価償却費を抑制しようとしていたのに対して,電気機器産業に属する企業群では,震災後,当該費用を積極的に計上する傾向にあったことを示唆した。これは,震災後の電気機器産業における減価償却前の利益水準が,他の産業よりも高かったため,減価償却費を十分に負担することが可能であったことが背景にあると考えられる。 このように関東大震災を契機とした,諸企業における会計行動の変化の傾向を明らかにするとともに,その会計行動の変化が一様でないことを示唆することができた。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
必要なデータベースの一部が構築できたとともに,本研究テーマに関連する内容の一部を論文として発表することができた。
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| 今後の研究の推進方策 |
営業報告書をもとにしたデータベースの構築と分析を通じて,より幅広い分析を進めていく予定である。とりわけ,戦前日本における関東大震災をはじめとした地震が生じた年代のデータベースを整備する。
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