研究課題
若手研究
本研究の目的は、環境汚染に対する住民の抗議活動の分析を通じて、被害の社会的承認の獲得はいかにして果たされるかを環境社会学の理論的蓄積の上に考察することにある。環境リスクの影響は被害という言葉で捉えうる多様な現実を生じさせ、リスクの押しつけから生じる受苦をもたらす。これらの救済・解決には、リスクを社会問題として構築する必要があり、また、被害が救済すべきものとして承認される必要がある。本研究では環境リスクに対する複数の抗議活動が生起している沖縄県を中心に詳細なフィールドワークを行い、被害と抗議活動の関係やリスクの問題構築に向けた課題等を明らかにし、被害の社会的承認に向けた理論を発展させる。