研究課題
若手研究
世界規模で懸念される「ケア・クライシス」の要因として、社会におけるケアの不公正な分担がある。本研究は、欧州諸国、韓国、日本の計6か国を対象にケア政策の国際比較分析を行い、有償・無償労働として提供されるケアがジェンダー・人種・階層などの次元を通して個人や社会にいかに作用するかというダイナミズムを領域横断的かつ多層的に明らかにすることで、既存のケアダイアモンド理論の更新・再編に挑む。本研究を通じて、ケアに携わるすべての人の権利やウェルビーイングを保障し、ケアをめぐる搾取や社会経済的な不平等を変革していくための学術的および政策的な足がかりを構築したい。