研究課題
若手研究
一般的に、福祉国家を含む制度は安定しており、制度変化は容易には起きないものである。その中で、経済危機などの外部衝撃は、制度の変化をもたらす重要な要因であると考えられてきた。一方、現代の福祉国家は、資本主義の危機対応装置としての役割を有する。欧米諸国とは根本的に異なる歴史をたどってきた後発福祉国家である韓国において、危機は福祉国家とどのような関係を持つのかを明らかにする。「後発福祉国家と大規模な経済危機への対応との関係」を探ることで、韓国における大規模経済危機への対応の経験が、今後の福祉国家の行方に示す理論的および政策的インプリケーションを明らかにする。