いじめや生徒指導上の諸問題は、一般的には不利益の発生や権利の侵害として法的に理解される。しかし当事者が求めるものは尊厳の回復や人間関係の修復、穏やかな学校生活など、法外的(教育的)なものであることは多い。そしてこの法外的(教育的)なものの重要性は、法的紛争を経験すると同時に当人に初めて理解される。従来の諸研究は、これらを十分に解明できていない。 本研究は、諸問題の当事者として問題発生当時に子ども(未成年)であった者へのインタビューと理論的・哲学的な考察から、上記の〈教育-法〉関係を解明していく。
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