| 研究課題/領域番号 |
24K16661
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| 研究種目 |
若手研究
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| 配分区分 | 基金 |
| 審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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| 研究機関 | 北陸学院大学 |
研究代表者 |
松本 理沙 北陸学院大学, 教育学部(幼児教育学科), 准教授 (00880494)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2029-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2028年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2027年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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| キーワード | きょうだい / きょうだい児 / きょうだい支援 / ケアラー / ヤングケアラー / ケアラー支援 / アクションリサーチ / 啓発 |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、「きょうだい」(障害のある兄弟姉妹がいる人)の理解・啓発の課題を抽出し、課題解決を行うことで、きょうだいの生きづらさの軽減に繋げることである。近年、ヤングケアラー支援施策の一環で、きょうだい支援の重要性も認識されつつあるが、その実情はきょうだい本人の早期発見や支援のあり方の検討を目的としたものに留まり、児童生徒全体に対するきょうだいの理解・啓発に繋げ、その効果を評価するものにはなっていない点で課題がある。本研究では、障害児者のきょうだい理解・障害理解教育に関する文献分析、きょうだい、児童生徒や学校関係者を対象とした調査を実施し、課題解決を目指す。
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| 研究実績の概要 |
本研究は、障害児者のきょうだい(以下「きょうだい」と表記)に対する理解と啓発を促進し、きょうだい支援のあり方の再検討を目的とする実証的研究である。きょうだいは、障害児者と生活環境を共有しながらも、十分な支援や理解が及ばず、見過ごされる傾向にあり、その心理的・社会的負担が指摘されている。本研究では、特にきょうだいへの支援実践と啓発の観点から、教育・福祉現場や地域社会における支援の可能性と課題を明らかにすることを目指している。 2024年度においては、先行研究の整理に加え、きょうだい支援の実践事例や啓発活動の検討を行った。具体的には、保育現場におけるヤングケアラー支援の取り組みを分析し、障害児のきょうだい支援の実践が未整備である現状や、保育者の支援意識と対応の困難さを明らかにした。また、中学校における生徒主体の啓発活動を通して、きょうだい当事者との対話、行政の仕組みや役割に対する理解の深化、学校における周知活動などが、当事者理解と周囲の意識変容に寄与する可能性を確認した。 さらに、きょうだい支援に関わる実践者と連携し、アクションリサーチの枠組みに基づく協働的な研究活動を展開した。支援者とともに現場の課題を共有し、改善策を実施・評価していく過程を通じて、実態把握にとどまらず、変革志向の研究が可能であることが示唆された。これにより、研究が支援実践そのものの質的向上に寄与するという知見も得られた。 今後は、これらの知見を啓発教材の開発や評価の基礎資料として活用し、より多様な立場の声を反映させながら、持続可能な啓発・支援モデルの構築を目指していく。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
2024年度は、先行研究の整理を進めるとともに、きょうだい支援に関する実践事例および啓発活動の現状把握を行った。具体的には、保育現場におけるヤングケアラー支援の取り組みに焦点を当て、障害児のきょうだいに対する支援の実態や保育者の認識および対応上の課題を明らかにした。また、中学校における生徒主体の啓発活動に関与し、当事者との対話、行政の仕組みに対する理解の深化、学校における周知活動などが、きょうだいへの理解促進に寄与する可能性を確認した。 さらに、アクションリサーチの枠組みに基づき、きょうだい支援に関わる実践者との協働的な研究活動を展開した。支援者とともに課題を整理し、対応策を実施・評価する過程を通じて、研究と実践の往還的な関係構築を進めている。
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| 今後の研究の推進方策 |
今後の研究では、2024年度に得られた知見と課題を踏まえ、障害児者のきょうだいに関する社会的理解の促進と支援実践の深化を目的に、啓発資材の開発とその実装を中心的な課題として取り組む。中学校における生徒主体の啓発活動を通じて得られた成果も踏まえ、当事者との対話や行政制度への関心、学校内での周知活動がもたらした意識変容の契機を、いかに教材として定着・展開させるかを検討していく。 啓発資材の作成にあたっては、きょうだいの当事者やきょうだい支援の実践者の声を反映するとともに、異なる年齢層・立場に応じた内容の調整を行う。また、特定の地域や学校に限定されることなく、広く展開可能な構成や導入方法を模索し、地域間格差の是正にも資する普及可能性を探る。こうした過程にはアクションリサーチの枠組みも適用し、啓発資材の作成を一方向的な制作に留めず、現場における使用状況や参加者の反応を踏まえた改善を随時行う。 得られた成果は、学会発表や論文等を通じて学術的に発信するだけでなく、教育・福祉現場における実践の資料として共有可能な形でまとめ、障害児者のきょうだいに対する社会的理解と支援環境の向上に資することを目指す。
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