研究課題
若手研究
発達障害のある子どもの親は,一般に育児の中で抑うつなどの問題を抱えやすく,養育行動がネガティブになりやすいとされる。こうした親の問題には社会的にも注目が集まっており,この背景要因として,差別や偏見に深く関連する概念であるセルフスティグマの影響が考えられる。本研究では,発達障害の1つである自閉スペクトラム症の子を持つ親を対象に,父親と母親のセルフスティグマの相互の影響関係が養育行動に及ぼす影響について,縦断的調査を用いて明らかにする。これまであまり焦点の当てられてこなかった父母の相互作用に着目し,ASDのある子どもを育てる家族の子育て環境を整備するための基礎的知見の提供を目指す。