研究課題
若手研究
感謝は向社会的行動を促進し,良好な対人関係の構築・維持に役立つ。しかし,従来研究は感謝が向社会的行動を促進する背景にどのような心理過程が存在するのかという重要な問いに対する答えを得ていない。そこで本研究では感謝が向社会的行動を促進する心理過程を表情認識という側面から明らかにする。ここでは,複数の表情認識能力に焦点を当て,感謝が向社会的行動を促進する心理過程に表情認識のどの側面が深く関与しているか特定する。さらに,主観や行動指標の測定に依存してきた従来研究とは異なり,本研究では認知神経科学的手法を採用することにより,感謝が向社会的行動を促進する背景に存在する潜在的な認知処理過程を明らかにする。