研究課題
若手研究
現象を正しく観測するための物理測度, その有限性を証明することは, 現象の観測可能性のみならず,その測度によって様々な統計量を計算可能にするという意味で重要である.ノイズを考慮した現象を扱うランダム力学系の文脈において, Araujoがとある条件の下でこの物理測度の有限性を証明した. 本研究の目的は,作用素理論の視点からAraujoの結果を再考することで,より広いクラスの力学系に対して,有限個の物理測度の存在を明らかにすることである.