研究課題
若手研究
本研究では、トポロジカル超伝導研究の世界的潮流のために見過ごされてしまった、非トポロジカルなアンドレーエフ束縛状態だからこそ誘起できる革新的・機能的な量子物性を探索する。申請者は既に予備的な研究から、多位置マヨラナ束縛状態と振動電荷アンドレーエフ束縛状態と名付けた、従来のトポロジカル表面束縛状態が持ち得ない劇的な性質を有した非トポロジカル・アンドレーエフ束縛状態の存在を見出している。本研究では、多位置マヨラナ束縛状態が誘起する異常な長距離非局所共鳴散乱や、振動電荷アンドレーエフ束縛状態が誘起する高効率な熱電効果といった超伝導接合系における新奇メゾスコピック伝導現象を開拓する。