| 研究課題/領域番号 |
24K17087
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| 研究種目 |
若手研究
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| 配分区分 | 基金 |
| 審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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| 研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
八田 良樹 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 研究員(学振PD) (30981477)
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| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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| キーワード | 星震学 / 主系列星 / 対流コア / 高調波重力波モード / JWKB近似 / 恒星内部重力波モード / 中間質量主系列星 / 恒星内部混合過程 / 恒星内部化学組成分布 |
| 研究開始時の研究の概要 |
重さが太陽の2-8倍ほどで中心部で水素燃焼が起こっている星(中間質量主系列星)はしばしば速い自転を示す。そして速い自転は星内部において元素の混合を引き起こすと考えられている。しかし、星内部を直接目で見ることは不可能なため、実際にどのような元素混合が起こっているのかについて、今なお不明な点が多い。本研究では星の振動現象(特に浮力が復元力である重力波モード)に注目し、まず重力波モードと自転・化学組成分布の関係を理論的に探る。以上の関係を足がかりに恒星重力波モードの観測を解釈することで、「速い自転を示す中間質量主系列星の内部においてどのような元素混合が起こっているか」を明らかにすることを目指す。
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| 研究実績の概要 |
恒星内部では対流などの元素混合過程や恒星進化に伴う核融合反応コアの縮小によって化学組成勾配が形成されると考えられている。では実際にどのような化学組成勾配なのだろうか?もちろん直接観測は不可能だが、恒星振動観測に基づく内部探査(星震学)によってそれを調べることができる。特に、恒星深部の化学組成勾配に敏感である重力波モード(浮力が復元力)が有用である。 昨今の宇宙空間での高精度測光観測から、数百から数千の1.5-2太陽質量ほどの主系列星について、動径方向の節の数が多い(高調波)重力波モードが観測されている。高調波モードの場合は短波長近似に基づいた解析が可能であり、化学組成勾配(より正確にはブラントバイサラ振動数)と重力波モードの周期を恒星モデルにあまり依存せずとも関連づけることができる。以上の準解析的アプローチは、恒星内部化学組成勾配探査の一手法として有力視されているが、実践された例はない。 Hatta (2023、以下H23)はすでに、1.5-2太陽質量の主系列星を焦点に当て、高調波重力波モード周期の準解析的表式の導出を行っていたが、彼らの定式化では化学組成勾配の緩やかな変化を考慮しておらず、そのため導出された理論式は3太陽質量以上の主系列星についてしか応用可能でなかった。そこで当該年度はまず、化学組成勾配の緩やかな変化を考慮した上でH23の理論式を改良した。新しい理論式は2太陽質量ほどの恒星モデルの高調波重力波モードの周期も説明できる。 さらに、1.5-2太陽質量の主系列星は速い自転を示すことがよく知られているので、いわゆるtraditional approximation of rotation(TAR; Eckart 1960など)に基づき、自転の効果も取り入れた。導出した式を数値的に計算したΔPg patternと比較することでその妥当性も部分的にではあるが確認した。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、Hatta (2023)中の準解析的表式を改善した上で自転の効果を取り入れた理論式を導出することができたから。また、数値計算結果との比較から、導出した理論式の妥当性確認も部分的にではあるが行えたから。特に後者の妥当性確認においては、国際共同研究を行えたことも評価できると考えられる。 さらに、当初の研究計画では全くもって想定していなかったが、新しい準解析的表式を導出する際に行った摂動論的解析の結果は観測データへの応用可能性を示唆しており、これもまた好ましい。
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| 今後の研究の推進方策 |
まずは当該年度に引き続き、導出した理論式の妥当性確認を数値計算の結果を利用して行う。特に、化学組成勾配の推定がどれほどの精度・確度で行えるかを確認する。その後、現在までに観測されているΔPg patternに対し理論式をfitし、恒星内部化学組成の推定を行う。具体的な対象としては、Pedersen et al. 2021が対象としたSPB星や、Li et al. 2020が対象としたgamma Dor星を想定している。 上に並行し、当該年度に得られた摂動論的解析の結果を拡張し、線形逆問題解析に基づく恒星内部化学組成推定についても検討を行う。
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