研究課題
若手研究
月の地質活動は比較的早い段階で終了し、月系形成初期の情報が残されている。特に、月面にはマグマオーシャンから直接固化したとされる始原地殻の存在が確認され、月形成時の組成・物理情報を保持し、地球-月系形成条件の解明に大きく寄与すると期待される。始原地殻から信頼度の高い情報を得るには、衝突変成などの影響が低く始原地殻形成初期の情報を保持した試料を採取し分析することが必須である。本計画では、岩塊の乾式研削、顕微観察、近赤外分光観測が可能なシステムを構築し、研削面精度と変成度推定・組成推定の関係を整理・評価し、月面その場分析に必要十分な機能・性能を持ったシステムの原理実証を完了する。