研究課題
若手研究
近年の北極圏では気候変動の転換点を示唆する異常な高温や火災の増加が報告されており,森林火災跡地における永久凍土融解の加速が懸念されている.ところが,地下構造である永久凍土は分布範囲や融解量の広域観測が難しく,急速的な融解は現行の地球システムモデルで考慮できていない.そこで,合成開口レーダー干渉法を用いて2010年代以降の経年的な地盤沈下量を解析することで,長期的な融解トレンドを明らかにする.解析結果は2時期の相対量であり永久凍土以外の要因(対流圏や電離圏における電波遅延等)も含まれるため,現地で地盤変動量を直接計測し,衛星画像から推定した融解量の信頼性を検証する.