研究課題
若手研究
初期の生命は、多様な環境に適応するために新たな栄養獲得メカニズムを開発し進化してきた。生物学的窒素固定は、少なくとも32億年前に出現した始原的な代謝のひとつであるが、どのように酵素や窒素固定生物が進化し、発展してきたのかは未解明である。本研究では、進化的に多段階の窒素固定遺伝子セットを持つ原始的な窒素固定細菌を対象に、ゲノム解析や培養実験を行い、(1)窒素固定酵素がいつ完成したのか、(2)原始的な窒素固定細菌はどのような形質を持っていたのか、(3)祖先の窒素固定細菌はどのような環境制約を受けて、現在の機構を進化させてきたのか、という問いの一端を明らかにする。